切り傷、擦り傷の治し方 『モイストヒーリング』
膝や腕など、転んだ時の擦り傷・切り傷など、皆さんはどのように対応（処置）されていますか？
従来は「よく消毒する」と言われていましたが、最新の医療情報においては、 『傷口を消毒しないで、人間が本来持っている自然治癒力で治すモイストヒーリング』 が注目されています。
それはどういうものでしょうか？
1) 消毒はしない
人間の皮膚には「常在菌」という病原性を示さない微生物が、たくせん生息しています。 傷口を消毒すると雑菌だけではなく、化膿を引き起こす菌の邪魔をする常在菌まで殺してしまいます。
2) 水で良く洗う
傷口をきれいな水で洗い流し、異物（砂、砂利など）を取り除きます。飲料可能な水道水であれば十分きれいです。 「異物をキレイに取り除くこと」が、治癒への時間を早めることにつながります。
3) 傷口を乾燥させない！
ガーゼが付いている絆創膏を貼るのではなく、モイストヒーリングが出来る絆創膏が市販されています。 傷口が早く治るだけでなく、傷跡も残りにくくなります。
4) 家庭用ラップでも代用できます
傷口が大きい場合には、家庭で使うラップを傷口より大きめに貼り付け、四隅を医療用テープなどで固定します。 傷口がヒリヒリする場合は、白色ワセリンなどを塗ってからラップを貼ると痛みが和らぎます。
5) 注意すること
下記のような場合は、モイストヒーリングは行えません。速やかに医師の診察を受けるようにしてください。
「感染症などみられる傷」
「犬にかまれた傷」
「異物が取り除けないキズ」
「深い火傷」 等々
【参考】
『湿潤療法（モイストヒーリング）について』（東洋化学㈱）
http://www.toyokagaku.com/moist/
キズパワーパッド（ジョンソン・エンド・ジョンソン）
http://band-aid.jp/kizupowerpad/
